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少年の君と中国の受験とか

この記事について

デレク・ツァン監督の少年の君を映画館で見てきたのでそれについて少し。場所は渋谷bunkamura。木曜日は1200円なのでお得。映画公開自体は2019年10月25日で中国から。

きっかけは僕の大好きな作品である三体のnetflix第一話をデレク・ツァンが務めるというニュースを見たこと。世界中が実写化を待ちわびている作品の監督やるんだから手掛けた作品も面白いのだろうという期待で少年の君をチョイスしてみた。少年の君が最新の作品であり、メガヒットした模様。(2019年度中国映画興行収入9位となり、青春映画ジャンルとしては中国映画歴代1位)

感想

物語としては、いじめからの自殺事件を起点に主人公がいじめられつつも受験に向けてもがいていく作品。特に人間的成長どうこうというのはないため、わりと終始暗い。イメージとしては容疑者Xの献身に近い気がする。話やオチはよくあるものだった。だけど何が面白いかというと、中国の学生の大学受験に対する熱量、校舎や登下校の雰囲気、机に無造作に並べられた参考書(クラス全員机の上にノートや参考書を置いていた)など日本とは全く別の生活が感じられること。高校のクラス内で上位成績者が前に座るような席替え。高校教師が学生を叱咤激励するシーン。年に一度、一生に一度の高考(ガオカオ)にかける学生の真剣さが伝わってくる。こう考えると自分が通ってきた受験の道は全然険しくなかったと思う。大学で人生がすべて決まるようなことが日本ではなく、プレッシャーもそこまでないから。周りが血眼で勉強していないからみんなのんびりしてるというのもあると思う。もちろん上位校や志高い人が集まる塾はまた雰囲気が違うのだろうけど。
あと、受験会場の出口に親がたくさん溜まってたのがすごかったなぁ。。出所祝いかってくらいにぎやかになってた。

ちなみに、いじめ問題のアプローチとして学校に監視カメラがしかけられてる学校もあるらしい。

中国の受験

高考と呼ばれる年に1度の試験ですべて決まる。受験のストレスが半端ないので浪人は少ないらしい(少年の君みてる限り、あれをもう一度は無理だろうと共感できる)。しかも、浪人は高校卒業扱いにならない?模様でもう一回高校3年として授業受ける模様。ガオカオの受験者数は1000万人over。2020年のセンター試験を受験したのは50万over。20倍の規模。中国の人口が日本の10倍だがそれ以上の受験者数の差がある。受験者たちが目指すのは中国政府が公表している88の国家重点大学。日本で言うMARCH的なやつ。
学費は国立だから安い部類。100万/年くらい。
主人公は貧乏だったけど、それでも行けるってことは奨学金とかもすごい手厚いんだと考えられた。

その他

意外と中国の学費とか受験とかの情報は最新のものがなく、記事の日付が古いものが多かった。

参考